ドイツの音楽大学事情   (入学試験の曲目)

年に2度あるドイツの音楽大学の入学試験。

冬ゼメスタースタートの入試が6月7月にかけて、夏ゼメスタースタートの入試が1月2月にかけて行われます。
入学試験のために準備しなければいけない事は、大学によって多少異なりますが、大体似ているので、入試日程が重なっていなければ、ほぼ同じプログラムで、複数校入試を受けることが可能です。

韓国では、色んな大学の入試を受けるための入試バスツアーが出ているほど!
Bachelor(学部)は、実技だけではなく、楽典の試験もあるので、ドイツ語力が必要不可欠です。

Master(院)の入試は、楽典の試験はなく基本的に実技のみ。

学部によっては、ドイツ語の試験がある所もあります。

願書を出す時に、ドイツ語語学学校のB1の修了証明は提出しなければいけません。

(例外的に、入学してから語学学校に通ってB1相当まで会話出来るようになると約束し、入試に合格する場合もあります。)
まず、ピアノ科の場合の入学試験。

  • バロック
  • エチュード
  • 古典
  • ロマン派または近代
  • 現代曲(1945年以降)

基本的に以上の楽曲を用意しなければいけません。

課題曲はなく、自由曲ですが、大学によってプログラム時間が決まっていて30分から40分程度のプログラムを用意します。

※大学によって異なるので、各大学の入試要項をチェックして下さい。
受験当日、まず1曲は自分で演奏したい曲を演奏する事が可能です。

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その後、試験官に言われた曲を演奏します。何を言われるかは、その場にならないとわからないのですが、バロックとエチュードを求められる事が多いです。

その後、場合によっては、どのくらいドイツ語が話せるかを確認するため、質疑応答が行われる事も。

大体入試時間は1人10分程度。

あっという間に終わってしまいます。
続いて、歌科の入学試験。

  • オペラアリア
  • オラトリオ
  • ドイツ歌曲
  • 現代曲(出来れば1945年以降)
  • ドイツ語以外の言語の曲

以上を要求される事が多いです。オラトリオ以外は全て暗譜です。

プログラム時間は大体20分から30分程度。

ピアノ科同様、1曲目は自分で選ぶ事が出来ます。

特に試験官が聞きたいのは、ドイツ語の発音。

最初にイタリア語や英語などの外国語の曲を歌った場合は必ずと言っていいほどドイツ語の曲を要求されます。

入学試験で演奏出来る曲数は2曲くらい。

たくさん練習して準備しても、本当にあっという間に試験が終わってしまいます。
入試当日は、音出し出来る部屋を用意してもらえるので、多少ですが練習する事が可能です。

受験生はみんなピリピリした空気が流れていますが、試験官の教授達は割と優しく気さくな感じ。
入試要項はどの大学でもホームページに書いてあるので、これから入試を考えている方はチェックしてみてください!

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