ここ、南ドイツは急に暖かくなり、日差しが大好きなドイツ人は、既に半袖で、テラスや公園で日光浴をしています。
木も緑になり、お花もあちこちで咲き、あちこちで小鳥の声も聞こえ、すっかり春です。
日本のように入学式は特になく、それぞれの門下の先生の元に行って、今ゼメスターのレッスンの日程を組んで、あとは取らなければいけない授業や受講したい講義に直接行って、ゼメスターの予定を埋めていきます。
ドイツの音楽大学の面白いところは、ピアノをやっていても色々な種類の学科があります。
- ピアノ科
その名の通り、ピアノのソロ曲を勉強する学科です。
先生の予定によって異なりますが、基本的に、学位だと週に1回1時間レッスン、院生だと週に1回1時間30分レッスンがあります。
その他に、学位は、ソルフェージュや楽典、音楽学や音楽史など必須科目があるので結構忙しいです。
院生の場合、仮に日本で既にソルフェージュや楽典など取っていた場合は免除されるので、学位ほど、必須科目の受講はないです。
- 室内楽科
管弦楽の人たちと一緒に室内楽を勉強出来る学科です。
アンサンブルが好きな人、管弦楽のコレペティに興味がある人にとってとても勉強になる学科です。
ピアノ科でも室内楽は勉強出来ますが、室内楽科では、管弦楽科の生徒のレッスンに着いて行ったり、伴奏をしなければいけないので、ピアノ以外の楽器も一緒に知ることが出来ます。
卒業後も、アンサンブルとして演奏会を行ったり、色々な楽器の人と繋がりを持てるので活躍の場が増えます。
- コレペティ科
次は、歌科専門のコレペティ科です。
歌科のレッスンの伴奏のみならず、歌科の人の練習のお手伝いをします。
音やリズムが合っているか、音楽的なことなど客観的に見てアドバイスをします。
それに伴い、初見力、絶対音感が必要となります。
- リート科
コレペティ科は基本的にオペラの伴奏ですが、リート科はリートが専門です。
まずはゲーテやハイネなどの詩を理解し、その詩につけられた音楽を勉強する学科です。
歌い手とじっくり話し合って、合わせをして曲を作り上げていきます。
オペラのアリアのように派手で華やかではないので、ドイツでもまだまだ地味だと思われがちですが、勉強すればするほど、詩人と作曲家の両方から学ぶことがあり奥が深いです。
上記の学科以外にも、現代音楽科、古楽学科、ハンマークラビア科、教会音楽科など、日本でピアノをやってきた人でも、ドイツに来てからドイツの音大で興味のある学科に進んで、更なる向上が出来ます。